大場満郎隊員の日誌

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2008年5月21日

湿り雪

気温が上がり、日中は雪が湿り、スキーのシールが濡れてしまう。湿ったシールに雪がつき、それが氷となり、滑りが悪くなってきた。夜は気温が下がり、雪も少し固く締まるので、湿るまでにはならないだろうから、これからは夜の行動にしようと思っている。

北極は20年前と比べて、だんだん暖かくなっていると感じる。5月中旬で、川や山々の雪が消え、ぽかぽかと暖かくなってしまい、1ヶ月ほど春の到来が早まっていると思う。寒くなるのも一ヶ月間延びるので、アイスキャップの氷や、氷床の氷が解けるのも多くなってきたと思われる。

北極で雪が湿り、スキーシールが使えなくなる体験は初めてであり、これでは日本の冬の寒さと同じだ。雪が柔らかくなると、ソリも重く、距離も伸びなくなってくる。この暖かさ、一日一日でどんどん暖かくなり、もう歩けなくなってしまうかもしれない。

大場 満郎

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