大場満郎隊員の日誌

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2008年6月2日

カナダ北極圏の旅

前回の「カナダ北極圏の旅」は、今回と逆コースで歩き始め、ワードハント島が出発地点であった。この旅の出発した日は、マイナス50℃というものすごい寒さであり、あっという間に鼻が白くなり凍傷にかかってしまうほどだった。

エルズミア島の山々は深い雪に包まれ、美しく輝いていた。北極海からの冷たい風で、高い風の通りのよい所は、コンクリートのように雪が固く、サスツルギがはっきりと残っていた。逆に、山に囲まれたフィヨルドや、風の通らない山々は、柔らかく深い真綿に包まれたような新雪で、スキーは全て雪の中に沈み、重いソリ引きでの行進であった。

ロシア人、ノルウェー人、私と、国際隊でのチームであり、パイロット校との交信も、ロシア語、ノルウェー語、日本語がテントの中で飛び交い、なかなか面白い隊であった。
前回の旅の様子もホームページで紹介しているので、ぜひ参考にしていただければ幸いである。

カナダは広大な面積を有する。特に北極圏は、飛行機での移動が不可欠であり、誰でも簡単に入れる地域ではない。今、カナダ北極圏の2度の旅を通して、3月始めの極寒の時期と6月始めの気温が15℃にもなる、全く雪の無い地域も見てきた。人間がなかなか踏み込めない広大な北極圏の大自然の中にも、厳しい中にも野生動物や鳥類は生息していたし、岩山や湿地帯にはコケや草花、そして、高さが50cmほどの低木も生えていて、豊かな大地でもあった。山々や地形からも、地球の成り立ちを私たちに伝えてくれる、素晴らしい学習の場でもあった。
人間も、この自然の中から誕生したことを実感し、感動している。

大場 満郎

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