今日は南南東の風が強く、ブリザードとなり、雪が流れ、また空中に舞い上がり、 視界の悪いときがあった。太陽が雲を通して見えるので雪面を照らしてくれるが、 30メートル前しか見えず、その先が見えない状態だ。4メートル四方の小さなセールを使っても、 そりが飛ぶように滑っていく。また柔らかな雪なので、 ときどきスキーが突然雪に沈むと身体が前のめりになりそうだ。

前からはセールに引っ張られ、後ろからはソリにぐいっと引っ張られ、 バランスをとるのに注意がいる。視界が悪いので、 柔らかな雪のサスツルギにスキーのエッジに引っかかり、バランスを崩し、転倒することもある。

スキーセーリングで氷床を滑走する大場隊長。

コントロールバー（スキーセールのラインをつないでいる棒でセールをあやつるもの）と、 ハーネスをつなぐピンがはずれ、セールが風にばぁっと持って行かれ、 100メートル以上風に流されていってしまった。 一瞬どうしようかと思った。私と長谷さんで追いかけたが、 流れていくセールの方が早い。運良くサスツルギにラインが引っかかり、 とまったので回収することができて良かった。