EDVARD KRUSE-P ATUARFIA(エドバルド・クルーセ校)
ウマナックの学校(1−10学年まである)「エドバルド・クルーセ・アトゥアルフィア」を訪問することになった。
ビアテが担任の6年B組で、日本のこと、「地球縦回り一周の旅」のこと、
私がどうしてウマナックにいるのかなどを、
子供たちに話したらおもしろいのではないかということになり、
8時半から始まる第1限にお邪魔した。
エドバルド・クルーセ校。全校生徒、230人ほど。
この日は、パーニングワという女の子の誕生日だったので、
まずみんなでグリーンランド語、デンマーク語、英語の様々なバースデー・ソングを歌った。
私が知っているのは英語の歌だけだったので、そのときだけは一緒に歌った。
そして、自己紹介をして、名前を黒板に書くと、
漢字やひらがな、カタカナに「おーっ!」と驚いていた。
そして、ビアテに地球儀を持ってきてもらい、グリーンランドと日本を探した。
時差が11時間あること、小さな島国にたくさんの人が住んでいることを話した。
また、「たてまわり質問箱」にもらっている学校に関する質問にも、答えてもらった。
例えば、どんな科目があるかという質問の答えは、国語(グリーンランド語)、
算数、理科、歴史、デンマーク語、英語、宗教(キリスト教)、図画工作、
体育、音楽(男子と女子に別れて交替で学ぶ)、
そして「Personality」と呼ばれる授業(クラスの問題、悩みのある子の話を聞いたり、
みんなでお互いを理解しあう時間。週一回)。
給食はなく、お弁当(サンドイッチなど)を持ってくるか、校内にある売店で買っていた。
グリーンランドはどこ?日本はどこ?
11才と12才の6年生のクラス。 こちらはB組。もう1クラスA組があるそうだ。
コンピューター・ルームに移動し、
「www.global-edventure.net」とホワイトボードに書いた。
一人一台のパソコンで、地球縦回りのホーム・ページにアクセスしてみた。
一人が見つけると、どこどこ?という感じで次々に見つけて、
ハンス・エノクセン首相の写真や、ウマナックの日記の中で知り合いの顔を見つけると、
興味深そうにしていた。
日本の様子を紹介したかったので、
埼玉の深谷小学校のホーム・ページを教えると、
体育の授業の様子や、咲き乱れる花壇の美しい花々に驚嘆していた。
大場さんと長谷さんの日記を見てもらい、
スノーシャワーの写真を教えると、女の子たちは「きゃー!」とはしゃいだ。
持っていったビデオカメラは、10人の子供たちが、交替でお互いを撮影していた。
たてまわりホーム・ページの隊員日誌を見る。 知っている子が載っていてびっくり。
休み時間は、外に出て遊ぶ。縄跳び、自転車、サッカー、追いかけっこ、
たくさんの子供たちでにぎわっている、とにかく元気で、活気のある校庭だ。
休み時間の校庭。思い思いに遊ぶ子供たち。
目下、自転車の練習中。
恥ずかしそうに、嬉しそうに、写真に収まる。
2回の窓から「ハロー!」
サッカーは男の子たちの人気スポーツ。
「僕を撮って!」といって、ポーズを決めた。
休み時間に職員室にいると、1年生の担任の先生に、
良かったら彼女のクラスにも遊びに来て欲しいと誘われた。
1年生の子供たちは初めて会う日本人に、好奇心を隠せないという様子だ。
私は知っている限りのグリーンランド語で、まずはあいさつと質問をした。
「カッシニ・ウキヨ・カッピ?(年はいくつですか)」と聞くと、
指で、7と8を示しながら、「アッフィニマッヒル!」「アッフィニピンガヒュ!」と一斉に答えた。
「何か質問はありますか」というと、「日本はどこにあるの?」「お父さんとお母さんの名前は?」「兄弟はいますか?」「日本語で1、2、3はなんていうの?」などなど、
つぎつぎに質問が飛んできた。
にぎやかなクラス。 先生は、子供たちを落ち着かせるのが大変そう。
「日本語では、イチ、ニ、サンといいます」と教えると、
「イチ、ニ、サン、イチニサン」と合唱になった。
あと、日本語では「ケンミッ(犬)」のことは「イヌ」、
「アタータは、お父さん」「アナーナは、お母さん」だというと、
「オトウサン、オカアサン、オトウサンオカアサン、イヌ、イヌ」と、
さっそく覚えた日本語を発音するのが楽しくてならないようだった。
一人一人並んで、写真の順番を待つ。
どの子もみんなかわいらしく、写真をとって良い?
「アッシリ・シンナー・ウィッカッ?」というと、
はしゃいで、カメラの周りに集まってきた。
「私一人の写真も撮って!」「ぼくも!」「私も!」と大騒ぎになったので、
全員一列に並んでもらい、パシャパシャと一人一人のポートレイトを撮影した。
最後に二人の先生を写真に納めた。こんど来てくれたら、歌を歌います、
と言ってくれたので、また来週、遊びに来る約束をした。
1年生はぺたぺたと私の身体に触ったり、抱きついてきたり、とにかく好奇心の固まりみたいだった。
6年生はちょっと大人になっていて、シャイだったけれど、透き通る目で話を聞いてくれた。
ビアテは、「子供にとって、違う文化を持っている人に触れるのは、すごく貴重な経験になるのよ」と言っていた。
もう一度、エドバルド・クルーセ校を訪れるのが、とても楽しみになった。
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